敷鉄板の吊り具・吊り方、吊り作業時の注意点
聞いておくれよ。10月初めに受けた健康診断の結果が、昨日返ってきたんだけれど、
去年よりも体重は少し減っていたのに、コレステロール値が飛び上がっていたんだ…。
心当たりがありすぎて、何から改善しようかなって感じなんだよね。
朝、食パンにバターをたっぷり塗るのをやめた方が良いのかな。
それとも、仕事中の間食をやめるべきなのかな。う~ん、どちらも捨てがたいね。
さて、ここから本題に入るよ。
まず、敷鉄板を簡単に説明すると、工事現場で地面に敷かれる鉄の板で
敷鉄板を敷く理由は①人や工事車両が安全に通行するため、②地面を傷付けないようにするためだよ。
(最近は敷鉄板の代わりに、軽くて安価なプラスチック製の「プラスチック敷板」を使用している現場もあるよ。)
多くの現場で使用されるこの敷鉄板、実はすごく重くて
サイズや厚みによっては1t以上の物もあるんだ!
そんな重量物である敷鉄板を設置するためには、クレーンを使って吊る必要があるんだけれど、
敷鉄板の吊り作業は工事の準備や後片付けとして行われることが多いからか、安易に作業されがちなんだ。
その結果、大きな事故が毎年発生しているよ。
だから今回は、敷鉄板の吊り作業(玉掛け作業)を安全にしてもらえるような情報を紹介するよ。
敷鉄板の吊り具・吊り方
敷鉄板の吊り作業では、写真のような「敷鉄板吊り用のフック」が付いた「敷鉄板吊り用チェーンスリング」が使われることが多いよ。
敷鉄板吊り用のフックは、通常のフックと比べて開口部が大きく開く構造になっているから
敷鉄板の取り付け・取り外しが簡単にできるんだ。
通常のフックで敷鉄板を吊ろうとすると、鉄板がフックに入りきらずに
外れ止めが閉まらない状態になってしまうよ。
もちろん、そんな状態で吊ることは出来ないね。
吊り方は、敷鉄板にある穴に敷鉄板吊り用のフックを引っ掛けた
1点吊りが行われることが多いよ。
他に、吊りクランプやハッカーを使う方法もあるんだけれど、
検索してもあんまり出てこないから使う場面が限られているのかな?
吊り作業時の注意点①
敷鉄板は平べったい形状で土砂などの付着による偏荷重や、風の影響を受けやすいことから、
作業員が吊っている敷鉄板に近づいて手で押さえる、支える等の危険な行動をしている事があるんだ!
敷鉄板吊り作業に関わらず、吊り上げ・反転作業中は吊り荷に触らない、吊り荷の下に入らない、を徹底してくれよな。
吊り作業時の注意点②
敷鉄板吊り用フックで吊り上げる際、必ず1枚ずつ吊ってくれよな!
めんどうだから、複数枚まとめて吊っちゃお!とか思わないでね。
吊り作業時の注意点③
必ず、クレーンを使用して作業をしてくれよな。
間違っても、クレーン機能がない重機で吊り上げようとしないでね。
実際に、クレーン機能がないドラグ・ショベルのバケットに吊り具を取り付け、敷鉄板を吊って落下事故が起きているんだ。
敷鉄板吊りに関わらずなんだけれど、クレーン機能がない重機で吊り作業は基本禁止だよ。
★参考「クレーン機能付きドラグ・ショベルによる荷のつり上げ作業は、クレーンモードで!! (厚生労働省HP)」
今紹介した3つが特に注意してほしい事だよ。事故事例を見ていると、①と③が原因の事故が多いかな。
その他に多かった事故原因をあげると「フックの故障」だよ。
使用前点検を怠ったことで、フックが変形している・外れ止め機能が壊れていることに気づかず使ってしまった、
気付いていたけれど大丈夫だと思って使った、という原因の事故が多かったんだ。
当たり前かもしれないけれど、使用前には点検をして、廃棄基準に達しているものは絶対使わないでくれよな。
あと、吊り上げる前に、ちゃんとフックが掛かっているか、外れ止めのロックがかかっているか、って確認もしてね。
今回は、敷鉄板吊りについて紹介したよ。
まとめ
・敷鉄板吊り用のフックがある。
・吊り方は、敷鉄板にある穴に敷鉄板吊り用フックを引っ掛けた1本吊りが多い。
・注意点①:吊り上げ中は、敷鉄板に触れない、荷の下に入らない。
・注意点②:敷鉄板吊り用のフックで吊るときは、1枚ずつ吊る。
・注意点③:クレーン機能がない重機で吊らない。
今日も一日ご安全に!
関連ページ
★敷鉄板吊りスリング
★吊り具ブログ「吊り荷の下の範囲とは?」