被覆ワイヤのすべて

明日から6月だね!明後日の6月2日は何の日か知っているかい?
実は、「ロープの日」なんだ。
ロープの日は、ワイヤロープ業界の認知度向上とその安全の啓蒙が目的で
「ロ(6)ープ(2)」の語呂合わせから、6月2日に制定されたんだって!
このブログでも毎年紹介しているから、知っている人も多かったかな?

 

ということで今回は、

ロープの日にちなんで「被覆ワイヤ」について話していくよ。

 

君たちは被覆ワイヤを、使ったことあるかい?

被覆ワイヤは、ビニールで覆われているワイヤロープで、
ビニール被覆付きワイヤって呼ばれたりもするよね。

どんなときに使われているかと言うと、通常のワイヤロープって触ると油で手が汚れてしまうよね。
被覆ワイヤは、触っても被覆のおかげで手が汚れないんだ。
だから、吊り荷を汚したくない場合や吊り荷の表面に傷が付きやすい場合に使われることが多いよ。

 

また、吊り荷だけじゃなくて、ワイヤロープの痛みを防止する役割もあって、
ビニールで覆われているから、プラスチックのシーブと使用した場合
通常のワイヤロープと比べてロープにかかる圧力が軽減されるんだ。
さらに、ロープの表面は、直接吊り荷やシーブに触れることがないから摩耗、疲労の進行が遅いとされているよ。

 

見た目もきれいだし、手も汚れないし、ワイヤロープの痛みまで防止できるって、良いこと尽くしじゃないか!って感じだよね。

 

ただ、ちゃんと?弱点もあるよ。それは、”湿気”だよ。

屋外や湿気があるところで被覆ワイヤを使用し、被覆の一部が損傷した場合、
その損傷した所から水分が侵入し、被覆内部が湿潤状態になるんだ。
すると、急速に腐食が進行してしまうよ。
被覆内部は、被覆を除去しないと目視確認ができないから、特に注意が必要だよ。
だから、ある程度の湿気が予想される所では、通常のワイヤロープを使用してくれよな。

 

あと、被覆ワイヤにワイヤグリップは使用できない、ってことも覚えて欲しいよ。

被覆されている上からワイヤグリップを取り付けてしまうと、
滑りが発生して、加工効率が著しく低下してしまうんだ。
そのまま使用しちゃうと事故の原因となってしまうよ。
だから、ワイヤグリップを取り付ける必要がある場合は、
被覆の部分を剥いて、鉄のワイヤに直接ワイヤグリップを取り付けるようにしてくれよな。

 

最後に、注文するときの注意点を紹介するよ。

注文のときに「被覆ワイヤください」って言うと、
JIS外品、つまり、玉掛け作業に使えない被覆ワイヤが届いちゃうことが多いよ。
だから、玉掛け作業で使用する場合は、必ずJIS品を指定するようにしてくれよな。

 

今回は、被覆ワイヤについて紹介したよ。分かってくれたかな?

 

今日も一日ご安全に!