フックの「知恵の輪・背抜け・外れ」現象

君たち、今日?明日?の深夜からパリオリンピックが始まるね。

毎日ニュースで、各スポーツの注目選手が特集されているから、見たい競技がたくさんだよ。

僕が一番楽しみなのは、男子バレーかな。君たちは何が一番楽しみ?

 

さて、ここから本題に入るよ。

今回は、フックの「知恵の輪・背抜け・外れ」現象について紹介するよ!

 

これ、全部同じ現象のことを指しているんだけれど、なんのことか分かるかい?

 

フックの「知恵の輪・背抜け・外れ」現象とは、

フックに外れ止めが付いているにもかかわらず、

フックから玉掛け用ワイヤロープが外れてしまう現象だよ。

 

どういうことか詳しく説明すると、

(1)無負荷(荷重が掛かっていない荷の着床時)状態では、ワイヤロープが立ち上がる

(2)立ち上がったワイヤロープが、ヨレや回転、風などでフック先端を飛び越える

(3)この状態のまま、フックを吊り上げようとするとワイヤロープが外れて吊荷が落下してしまう

という現象なんだ。

 

 

玉掛け用フック・クレーンフック、どちらでも発生する可能性があって、

玉掛け作業の基本である「地切り」を確実に行えば、防げる現象でもあるんだけれど怖いよね・・・。

 

この現象を防ぐために、各メーカーから工夫されたフックが販売されているよ。

 

①外れ止め金具とフックの先端がフラットなタイプ

  

 

外れ止め金具とフックの先端がフラットになっていると

もしワイヤロープが立ち上がっても、引っ掛かる隙間がないんだ。

例えば、大洋製器工業のVフックとかね!

更にVフックは、外れ止め金具が横にズレない特殊な構造になっているから、

外れ止め金具が横にズレて隙間が出来る、なんてこともないよ。

参考動画:大洋製器工業YouTube

★知恵の輪現象

★Vフック外れ止め交換手順

 

②ロッキング(ラッチロック)タイプ

 

 

荷重がかかるとラッチ(外れ止め)が閉まって、ロック装置が働くフックのことだよ。

一度口を閉じると自動的にロックされ、画像の丸く印をつけている突起部分を

押さない限り、解除されないんだ!

また、①で紹介した「外れ止め部分とフックの先端がフラット」という特徴に加えて、

フックの開きが外向きのものが多いから、より安心して作業ができるよ。

 

 

③2重外れ止めタイプ

 

これは、パッと見ただけで分かるね。

2重に外れ止めが付いていることで、ワイヤロープが引っ掛かる隙間がないんだ。

ちょっと形は違うかもしれないけれど、クレーンフックでも2重外れ止めのものがあるよ。

 

地切りをしっかりしているとしても、製品自体に「知恵の輪・背抜け・外れ」現象を防ぐ

機能がついてたら、より信頼できるよね。

作業にピッタリなフックを選んでくれよな。

 

今日も一日ご安全に!