「吊るーん」で吊っちゃいなよ!
吊り具選びについて以前のブログに書いたことがある。
その吊り具選びに強い味方が誕生した。
それは、「多点吊り計算」ツールだ。
何ができるかって?
それを今から説明しよう。
以前、吊り具を選ぶには「吊り荷の形状、材質、使用場所、使用方法、相手との取り合いなどを
考えた上で使用荷重を計算し吊り具を選定しないといけない。」と書いた。
君たち、覚えているよね。
吊り具の選定
(2)吊り具の決定、(3)使用荷重の計算
に役立ち、その結果
(4)吊り具の決定を手助けしてくれるのが、この「多点吊り計算」ツールなんだ
じゃあ、具体的に何ができるのか説明するよ。
吊り具を選ぶとき、良くする計算がある。
それは、(2)の吊り方は決まっていて、(3)の使用荷重を計算する場合だ。
スリング1本当たりの使用荷重を計算するときは、
(吊り荷の質量/掛け本数)×張力増加係数で計算する必要がある。
たとえば、3点吊りで、使用するスリングの長さが3000mm(3M)、吊り角度が60°で、吊りたい荷物が10tonだったとしよう。
こんなときは、(10ton/3本)×1.16(張力増加係数)という計算をしないといけないことになる。
ややこしいよね。
こんな計算を、この「多点吊り計算」ツールを使えば簡単に出来ちゃうんだ。
2カ所入力のところに
L(スリング長さ)に3000
γ(吊り角度1/2)に30(吊り角度60°の1/2)
1カ所入力のところに
W(荷の重さ)に10
これだけ入力すると
いとも簡単に答えが出ちゃう。
W’の値がスリング1本当たりの使用荷重で、今回の場合は3.849・・・tonってことになる。
この場合、使用荷重が3.849・・・ton以上のスリングを選べば良いってことなんだ。
もし、使用するスリングがワイヤロープ 6x24 0/0だったときは、φ22以上を選ぶってことだ。
ワイヤロープの使用荷重は、WEBカタログのワイヤロープのページからチェックしてくれよな。
上の画像を見てもらえば分かるけど、これだけ入力したら、他にも、H(吊り高さ)や
A(吊りピッチの1/2)が分かっちゃう。
2カ所入力L、γ、H、Aに2カ所、1カ所入力W,W’に一カ所 数値を入力するだけで
「スリングの長さ」「吊り角度」「吊り高さ」「吊りピッチ」が計算できるってことなんだ。
このツールは、今日から使用可能だ。
このツールを使えば、文系で計算が苦手なシャックル犬でも、吊り具選びに必要な計算が出来ちゃう。
うーん、ワンダフル!
「もえろ!タマカケ魂」
7月5日(木)からは、スマートフォンのアンドロイドアプリでも使用可能になるんだ。
「D.C.吊るーん」 これが、そのアプリの名前だ。
君たち、使ってくれよな。
アプリイメージ画像
これを使えば僕らの仕事が減っちゃうかもわからないけどね。