使用荷重は守ってくれよ!
前回、ステンレスの電蝕について話をしたね。
そのときに出てきた「電位列の差」について
詳しく知りたいという声をもらったよ。
わかりやすく説明してくれている
サイトがあったのでここから紹介するね。
※引用:MONOist 甚さんの「技術者は材料選択から勝負に出ろ!」(4)
「全てのステンレスは、さびる!」
是非、参考にしてくれよな。
今回はシャックルの選定について
問い合わせがあったので、答えていくよ。
「通常のJISシャックルを選ぶとき、ワイヤロープ径の
1ランク上の物を選ぶのですか?」
という問い合わせが入ったんだ。
例えば12mmのワイヤを使った場合、JISシャックルは
1ランク上=呼び14を使うのか?ということだよね。
そこの現場では
そういった認識をしていたのかもしれないけど
結論から言うとダメだよ!
ワイヤもシャックルも使用荷重をちゃんと
計算して使わないといけないんだ。
JIS 6×24 O/Oのワイヤで計算すると・・・
12mmのワイヤ1本あたりの使用荷重はおよそ1.2t。
1ランク上のJISシャックル
SB-14の使用荷重は1.25t。
この場合はSB-14でも大丈夫だよ。
あれ?
1ランク上のシャックルでも大丈夫なの?
と思ったYОUたち。
ちょっと待ってくれよな。
次に14mmのワイヤで考えると、
1本あたりの使用荷重はおよそ1.64t。
1ランク上のJISシャックルSB-16の使用荷重は1.6t。
ほんのちょっと荷重が足りないよね。
少しだけだから大丈夫かな?と思いがちだけど
使用荷重はちゃんと守ってもらいたいんだ!
この場合は、もう1ランク上のシャックル
SB-18(使用荷重2t)を使ってくれよ。
こんな風に
必ずしもワイヤ径の1ランク上のシャックルを
使うとは限らないんだ。
くどいようだけど、使用荷重はちゃんと守ってくれよ。
使用荷重と同じように
事前に調べておかないといけないことといえば・・・
彼女にプロポーズしようとして
サイズがわからないけど、少し大きめの指輪を
買ったとするよ。
でも実際はもっと大きいものを
買わないといけなかった・・・。
なんてことにならないように
指輪のサイズも使用荷重も、
事前にしっかり調べておいてくれよ。
どちらも色々な意味で、事故につながるからね。
補足だけど、ワイヤの1本吊は原則禁止だよ!
それと吊角度によって荷重もかわってくるから
必ずここから計算して使うようにしてくれよな。
君たち、今日も一日ご安全に!!