中身が違う!肉じゃがの肉って違いがあるの?

前回は、JISシャックルについて書いたんだけど君たち分かってくれたかい?

前回ブログ

大洋製器工業では、1996年の規格で製造しているシャックルだけをJISシャックル、
1996年以前(1958年1977年規格)はTAIYOシャックル
として販売しているって
ことはすでにこのブログで書いんだ。

JISkikaku.png

JISシャックルについては前回書いたんで、今回はTAIYOシャックルについて
書こうと思う。

まずは、1977年規格からだ。

このシャックルは、つい最近までJIS型シャックルとして主流に販売していて、
今もTAIYOシャックルとして市場に定着しているシャックルなんだ。
種類も、今の1996年規格と同じように8種類ある。

違いについては、JISシャックルの説明に書いているんで見てほしい。

JISシャックルについて

次に、1958年規格だ。
これは、旧JISシャックルとして販売していたんだ。
1958年規格では、シャックルは13種類あったんだけど、現状流通しているのは
ほとんどがSE形のシャックルなんだ。

そして、これがSE形のシャックだ。

SE_shackle.png

上の画像を見てほしい。
他のシャックルと比べてピンの部分に特徴があるんだ。
これは、今のJISシャックルにはないツバ付きタイプのシャックルなんだ。

ピン本体より突き出した部分の事を「ツバ」って言うんだ。
これは、刀の鍔(ツバ)のように突き出しているとこらからそう呼ばれるように
なったんだ。

このタイプのシャックルは、土木工事の現場でよく使われているんだ。
土木工事の現場は、ショック荷重がかかったりとシャックルには過酷環境になること
があるんだ。
シャックルが変形するぐらいの荷重がかかっちゃったとき、「ツバ無し」と「ツバ付き」
を比べたらツバ付きタイプの方がピンと本体が固定されている分変形が少なくなるんだ。

だから、こんな現場では、より安全に作業を行うためにSE形シャックルのような
ツバ付きのシャックルが選らばれているんだ。

他にSD形シャックルってのもあるんだけど、ここでちょっと注意してほしい
ことがあるんだ。

SD形のシャックルは、1958年と1977年規格では、サイズや使用荷重なんかが
違うんだ。

SD_SC_shackle.png

上の画像を見てほしい。
口幅の寸法やピンの取っ手の形状が違うのが分かるよね。
1958年規格のSD形は、主要な寸法や使用荷重は1977年規格のSC形と同じ
なんだ。
同じ材質、線形で口幅寸法が広くなると使用荷重が減少しちゃうんで、同じ呼び
でも使用荷重が変わっちゃう。
例えば、呼び16の使用荷重は、1958年規格だと1.5tだけど1977年規格だと
1.0tになっちゃう。
でも、名称は同じSD形シャックルなんだ。

分かりやすく説明すると、
君たち、肉じゃがを思い浮かべてほしい。
家庭料理の代表的な存在である肉じゃがだけど使われる肉は実は地域によって
違いがあるんだ。

nikujyaga.png

東日本は、豚肉派が多くって、西日本は牛肉派が多いんだ。
関西じゃ、肉って言えば牛肉をイメージするみたいだしね。他にも鶏肉ってとこも
あるみたいなんだ。
「肉じゃが」って名称は同じなんだけど中身には違いがあるってことだ。

シャックルも名称が同じでも、基準にしている規格によってスペックが変わることが
あるんだ。
まぁ~、1958年規格のシャックルは、市場ではあんまり流通していないんで参考程度に
考えてくれてOKなんだけどね。

大洋製器工業では、TAIYOシャックルの問い合わせや注文をもらった時は通常
1977年規格で回答しているんだ。主流だからね。

君たち、TAIYOシャックルで何か困ったことがあれば連絡してくれよな!