つなぎがなかったらバラバラ事件に!
前回は捻込シャックルについて書いたんだけど、君たち見てくれたよね。
捻込シャックルは、一般的なシャックルで建築・土木の現場やいろいろな工場で広く
使われているシャックルだ。
このタイプは比較的安価なシャックルなんで、どこで生産されたかも分からないような
安価なシャックルが出回っていることがあるんだ。
前にブログの加工方法のところで書いたんだけど、大洋製器工業でシャックルを作るときは、
より確実に品質を保ったものが作れる「熱間鍛造」を採用しているんだ。
どこで生産されたかも分からないような安価なモノは、冷間で丸棒を曲げただけって
モノもあるんだ。
そんな加工方法で作られたシャックルは、素材に負担がかかって割れたり、材質に
ムラが出て強度が落ちたりすることがあるんで注意が必要なんだ。
「どう注意したらいいのかわからない!」って言う君たちは、シャックルの表示を
確認しちゃってくれよ。
吊り金具として使う既製のシャックルには、必ず「製造業者名(その略号)」
「使用荷重(W.L.L)」の表示があるんだ。
シャックル、特に捻込シャックルになんだけどこれらの表示があれば安心して
使っちゃって大丈夫だ。
出来れば「TAIYO」の表示の入っているシャックルを使って欲しいんだけどね。
吊り金具としてシャックルを使うときは、表示が必ず入っているんだけどシャックル
の中には表示が入ってないモノもあるんだ。
それが今回紹介するブロック連結シャックルだ。
ちょっと前置きが長くなっちゃったね。
ブロック連結シャックルには表示が入ってないって書いたんだけど、それはこの
シャックルが基本的に吊る事を目的としたシャックルじゃないからなんだ。
ブロック連結シャックルは、製品名からも分かっちゃうように護岸目的で使われている
消波ブロックなどの連結用のシャックルなんだ。
ブロック連結シャックルは、使われる場所などによってサイズやタイプ(溶接タイプ、
鍛造タイプ)が使い分けられているんだ。
溶接タイプと鍛造タイプとでは強度が変わっちゃうんで強度が必要な環境で使う場合
は鍛造タイプを使うことが比較的多くなっちゃう。
もちろん特注寸法の制作も可能で、シャックルを長~くして欲しいなんてこともよく
あるんだ。
消波ブロックには下の画像のような吊り鉄筋が埋め込まれているモノがあるんだ。
この埋め込まれている吊り鉄筋どうしを連結して固定性を高め安全性を確保するため
に使われるシャックルがブロック連結シャックルってワケだ。
今回は、ハンバーグに例えてみようと思う。
ハンバーグを作るときは、主に挽肉とみじん切りにした野菜にパン粉を混ぜ、塩を
加えて肉の粘性を出してから、卵をつなぎ(連結用)として加熱して焼き固める料理
なんだ。
もし、つなぎ(連結用)の卵がなかったらハンバーグは固まり難くバラバラに
なっちゃうことがあるしボソボソして美味しくないよね。
卵は、ハンバーグのつなぎ(連結用)として重要な役割を果たしているってことなんだ。
しっとりジューシーなハンバーグは美味しいよね。
この人も大好きだ!
ブロック連結シャックルも、消波ブロックがバラバラにならないようにブロック同士
を連結して固定性を高めることによって消波ブロック本来の機能を果たすために
役に立っている存在ってことなんだ。
君たち、ブロック連結シャックルを使っちゃってくれよ。