チョークは、落ちて危険だよ!
前回、フックの「あて吊り」について書いたんだけど君たち覚えているかい!
フックは、縦方向に荷重がかかるように使うときは力を発揮するんだけど、
横や斜め方向に荷重が掛かっちゃうと本来の力が発揮できなくなって破損、破断してし
まうことがあるんだ。
そうなったら、吊り荷は不安定な状態になって落下事故ってことになるんで、横や斜め
方向に荷重が掛かる使い方をしちゃいけないんだ。
前回紹介した他にも、横や斜め方向の荷重がかかる使い方があるんだ。
それが、今回紹介するフックの使い方なんだ。
これは、吊り荷にスリングを巻き付けてフックで固定する使い方で、「絞り吊り」や
「チョーク吊り」って言われるんだ。
このフックの使い方も現場なんかでよく見かけるんだけど、もちろんやっちゃいけない
使い方なんだ。
この使い方には問題が二つあるんだ。
一つ目は、
前回ブログで紹介した「フックあて吊り」の状態になっているってことなんだ。
詳しい説明は前回のブログで紹介したんで省くんだけど、フックが吊り荷にぶつかって
いて、フック自体に横や斜め方向に荷重が掛かっていて破損することがあるってことなんだ。
2つ目は、
フックが大きくて吊り荷との間に隙間が出来ちゃって、うまく絞りきれないって
ことなんだ。
そんな状態だと吊り荷は不安定になっちゃって落下ってことにもなりかねないからね。
このフックには、「外れ止め金具」がついているんでワイヤが外れることは
ないんだけど「外れ止め金具」がついていないフックだったらワイヤが外れ易く
なってもっと危険な状態になっちゃうことだってあるんだ。
ここで出てくるチョーク吊りのチョークって言葉には「絞る」や「首を絞める」
などの意味があるんだけど、もちろんここでは「絞る」ってことで使っているんだ。
僕は、チョークって聞くととっさにプロレスや柔道の首を絞る技、
「チョークスリーパー」を思い浮かべちゃうんだ。
「落ちて危険」ってことは同じだよね。
そんなことで、フックを使っての絞り(チョーク)吊りは、危険なんでやっちゃー
いけないんだ。
だだ、ここで勘違いしてもらいたくないことがあるんだ。
それは、絞り(チョーク)吊りする事がダメなんじゃなくって絞り(チョーク)吊り
に通常のフックを使っていることがダメってことなんだ。
絞り(チョーク)吊りする場合にはチョーク吊り専用の金具を使うか、ワイヤや
繊維スリングを使って目通しするとかして吊って欲しいんだ。
安全に吊る事が出来るからね。
吊り方の詳しい説明はまた今度にするけど、吊り方について何か問題があったら
連絡しちゃってくれよな。
君たち、絞り(チョーク)吊りするときは吊り方に注意してくよな。