擦り減り過ぎたリングはヤバイ!
9月に入って多少涼しくはなってきたけど
まだまだ僕は、熱く熱く書いちゃうよ。
だから君たちもしっかり覚えておいてくれよ。
今回もリングの点検について書こうと思う。
リングの点検項目について復習するよ。
(1)変形していないか点検
(2)摩耗していないか点検
(3)亀裂・キズがないか点検
(4)腐食していないか点検
この4項目で、前回(1)変形していないか点検
について紹介したね。
続いて(2)摩耗していないか点検についてだ。
摩耗とは摩擦に伴って表面が少しずつ減っていく
ことで、摩擦が起こると摩擦面の形状や
寸法の変化がみられるんだ。
変形がないか点検と同じような点検になるけど
まずは目視で摩耗がないが確認だ。
絵を見ると上下の部分で摩耗しちゃってるけど
上の部分はクレーンフックなどに掛ける部分だし
下の部分はワイヤ、シンブル、カップリング
など鉄と鉄がこすれ合う部分なんだ。
2本吊りなんかで使ってるときには、
下の部分に2箇所、摩耗がみられるよ。
このような部分が摩耗しちゃうから点検が必要なんだ。
次に摩耗率を測定して廃棄基準の説明をしていくよ。
ノギスなど計測器を使用して計算するんだ。
D=初期値
d=測定値
上の計算式でちょっと問題を出しちゃうよ。
君たちも計算しちゃいなよ
問題:強力リング2.5t(22×内径100)を測定してみよう。
初期値 22mm
測定値 20mm
としよう。
となるよね。
摩耗率の廃棄基準は5%を超える物という基準があって、
今回の問題の答えは9%だから、
廃棄しないといけないって事になるんだ。
スクラッチカードって知ってる?
擦れば当たりの可能性がある宝くじで、
君たちも一攫千金をねらったことがあるよね。
このドキドキ感がたまらない。
僕は当たったためしがないけどね・・・(涙)
「世の中そんなに甘くない」って
買ってからいつも後悔してるよ。
スクラッチカードが擦ればその先に
幸せが待っているかもしれない楽しみが
あるけど、リングは擦れば擦れるほど
摩耗していくし、事故に繋がるから
後悔だけでは済まなくなっちゃうよ。
これからも君たち、日々の点検してくれよ。