傷口から目をそむけちゃいけないよ!
僕の住んでいるところは最近すっきりしない
天気が続いているけど、君たちのところは
どんな天気が続いちゃってるかな?
今回もリングの点検について書こうと思う。
リングの点検項目について復習するよ。
(1)変形していないか点検
(2)摩耗していないか点検
(3)亀裂・キズがないか点検
(4)腐食していないか点検
この4項目で、前回(2)摩耗していないか点検
について紹介したね。
3つ目は、(3)亀裂・キズがないか点検
について書いていこうと思う。
この点検はフックの時にも紹介したけど、
君たちも忘れちゃってるだろうから
今回で復習のつもりで覚えてくれよ。
亀裂とは亀の甲の模様のように割れ目や裂け目、
ひび割れが入ることを意味するんだけど、
キズは、切るとか当たったりする部分を意味するよ。
リングでは上の図のような現象か起こっちゃうから
点検方法としては、表面の不純物を取り除いて
亀裂や当たりキズが無いか目で視て確認するんだ。
その時に当たりキズや亀裂を発見したら、
強度が低下している恐れがあるから、
グラインダー等で滑らかに削り取ったら
その深さが元の5%を超えている物は
廃棄処分しちゃってくれよ。
疑わしい物は、非破壊検査をすることもあるよ。
非破壊検査は、表面にある亀裂やキズを検出する
方法だけど、その検査の1つを紹介するよ。
磁粉探傷検査(MT検査)
強磁性体(鉄など磁石に吸引される物質のこと)を磁化
させると強磁性体の内部には磁東と呼ばれる磁気の流れが
発生します。もし、品物の表面付近に亀裂などがあると、
この磁東が亀裂の部分で空間に洩れてきます。
このとき亀裂の両側でN極とS極ができるため、亀裂の
部分に小さな磁石が形成されます。
この状態で非常に細かな鉄粉(磁粉)をかけると、この磁粉が
亀裂の部分に吸着され、鉄粉で模様ができます。
このようにして品物の表面の検査を行う方法を
磁粉探傷検査といいます。
試験機の写真を取ってきたから紹介するよ。
この試験機で大洋の製品検査をしているんだ。
亀裂があった場合はこんなふうにわかるよ。
君たちに経験があるかわからないけど
僕は以前、人間関係に亀裂が入ったことがあるんだ。
言いにくいことを後回しにしちゃって
その間なんとかうまくごまかす言い訳を
考えたりしちゃって・・・
悪い事があれば早めの対応が必要だね。
むしろ対応を怠っていたほうが事態は
深刻化しちゃうよね。
リングも同じで日々の点検をすることによって
安全に安心して使うことができるんだね。
今回は亀裂や当たりキズを書いてきたんだけど
非常に見つけにくいから注意して視てくれよ。
もし不安だったら近くの大洋製器工業の営業員に
声をかけてくれよ。
君たちの力になるから・・・