放置してると「さび」ちゃうよ!
君たち、2020年に東京オリンピックが開催されるね。
7年後に向けて金メダル目指してトレーニングに励むよ。
いつ、どこから声がかかるかわからないからね。
今回もリングの点検について書こうと思う。
(1)変形していないか点検
(2)摩耗していないか点検
(3)亀裂・キズがないか点検
前回までに3つの事について紹介したけど
覚えているかい?
忘れているといけないから復習しておいてくれよ。
では最後に、(4)腐食していないか点検
について書いていこうと思う。
腐食とは、周囲の環境(接近している金属・気体など)
と化学反応を起こし、溶けたり腐食生成物(さび)を
生成することを指すんだ。
表面的に「さび」が発生することにとどまらず、
「さび」により厚さが減少したり、
孔食(点状・虫食い状の腐食)
することもあるんだ。
点検方法としては、目視またはハンマーで
軽くたたき腐食がないか確認する。
疑わしいときには腐食の程度を調べてくれよ。
浸透した「さび」がある場合は廃棄してくれよ。
ちょっとひどい「さび」の画像があるから紹介するよ。
上の画像は海の中で使用されていたんだ。
大洋製器工業のリング・リンクは塗装品だから
今回のように海水環境の場合は、
溶融亜鉛めっき品という選択肢もあると思う。
ステンレス鋼は、一般の鋼に比較すると
極めてすぐれた腐食性を有する材料になるけど、
海水など特定の環境、使用条件の下では
塩素イオン(塩分)が原因で前に述べた
孔食の現象の「さび」が起きちゃうよ。
だから、溶融亜鉛めっき品を使用すると、
めっきの厚みで「さび」の進行を遅らせる
ことが出来るんだ。
もしステンレス材を使用するのであれば
SUS316材を使用するといいよ。
溶融亜鉛めっき品は、大洋製器工業で出来るので相談しちゃってよ。
僕が「さび」て困っちゃうのは、毎日乗っている
自転車のチェーンだよね。
ガタガタ言い出すし、時にはチェーンが
切れちゃうことがある。
自転車も時には潤滑油をさしてメンテナンスを
しないと長持ちしないよね。
リングも「さび」があるときは、グラインダーなどで
研磨をして油を塗布するんだ。
そうすれば今まで使っているものより長持ちするよ。
困った時には、いつでも声をかけてくれよ。
僕はいつでも君たちのそばにいるから。