ラウンドスリングはワイドに受けてくれよ!
いつも、見てくれてありがとう。
君たちの周りでも、先週は雪が降った地域が
多かったんじゃないかい?
立春を迎えたかと思ったら、
いきなり大雪で寒暖の差が激しいから
体調管理には気をつけてくれよ。
今回は、ラウンドスリングの強度低下について
書いていこうと思う。
下の図とグラフをよく見てくれよ。
(a)試料:心体ポリエステル 最大使用荷重 2t
:心体ポリアリレート 最大使用荷重 10t
(b)厚さtは、最大使用荷重の3%の初荷重をかけた時の厚さである
(詳しくはJIS参照)
ラウンドスリングが装着される部分の径(D)と、
ラウンドスリングの厚さ(t)との比 、D/t が
強さ保持力に影響するんだ。
ワイヤロープで言うD/dのことだよ。
例えば、心体ポリアリレート(インカ ヘビーラウンドスリング)が
D=60mm t=20mmの場合には
D(ピン径)/t(厚さ)=3
強さ保持率は、約80%になっちゃうよ。
実際破断荷重を100%とした場合、
80%の強さ保持率まで落ちちゃうってことなんだ。
80%の強さ保持率まで落ちちゃうってことなんだ。
ラウンドスリングの素材によって
強度低下の率が違うけど、
ポリエステルなどの一般品は
2以上が望ましいね。
また、ポリアリレートなど高機能系の繊維は
4以上が望ましいよ。
他の玉掛け用具と連結して使用する時は、
シャックルやフックなどを使うことが多いけど
ラウンドスリングが適正に装着出来て、
最大使用荷重にあった吊り具を使っちゃいなよ。
使う際には、ラウンドスリングの装着される部分の径(D)を
こんなふうに太くしたりする必要があるよ。
このシャックルはスリングシャックルって言うんだけど
その名の通り、シャックル本体のUの部分が
幅広くなっているんだ。
ラウンドスリングとの相性は抜群だよ。
このD/tの考え方を例えて言うなら、
針と太鼓で使うバチで自分の手を
刺したことを想像してみよう。
針で刺せば当然痛いよね。
(よい子はマネしないように)
つまり、Dの部分が小さいときは
あたり面が少なくて、ラウンドスリング本体も
痛いって言っていると思うんだ。
だから、写真でもあったようにあたり面の広い
玉掛け用具を選択してあげることで、
よりラウンドスリングには優しいんだ。
ラウンドスリングとの連結の際には注意してくれよ。
今回で、ラウンドスリングについては
終わりにしようと思う。
次回の内容はまだ言えないけど、
これからも、君たちが困っていることを
1つ1つ解決していっちゃうから、
次回もまた見てくれよ!