ターンバックルの重要な決まり事をひとつ！
君たち、玉掛け作業をする前に
玉掛けワイヤロープの点検はしているかい。
今回紹介する「今日は何の日」は、
総重量300ton超の空を飛ぶ金属の塊についてだよ。
12月17日は「飛行機の日」。
1903年のこの日にアメリカのノースカロライナ州で
ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功したんだ。
有人動力飛行に世界で初めて成功した機体は
「ライト・フライヤー号」という名前で有名だよね。
しかしこのライト・フライヤー号、ライト兄弟の
初飛行100周年にむけて、復元する研究がいくつか
行われたんだけど、コンピューターによる
シミュレーションでは姿勢が安定しなくて
安全飛行が出来なかったんだって。
完成した復元機では離陸すらできなかったらしいよ。
そのことからライト兄弟が成功したのは当日の強風と、
兄弟の操縦技術によるものだという見解があるんだって。
いつの時代も、空を飛ぶことってロマンを感じちゃうよね。
前回は枠式ターンバックルを使用するうえで、
しっかり張るってことが大切なんだって
説明したよね。
今回は
「ターンバックルの重要な決まり事」をひとつ、
話をしようと思う。
ターンバックルの種類って数多くあるんだ。
上の画像はターンバックルの一例で、
まだまだ他の種類があるからモノを
カタログで確認してくれよ。
いろんな形状があるターンバックルなんだけど、
すべてが用途は前回話した「張力を調整する金具」なんだって
分かってほしい。
張力を調整する金具は引っ張ることが役割で、
ターンバックルは玉掛け用具ではないんだ。
カタログを確認してくれた君たちが
悩んじゃうことを説明しておこうと思う。
「枠式ターンバックルの仕様に破断荷重(参考)が
記載されているけど、使用荷重は？ 」、
「リギンスクリューは使用荷重が設定されている
から吊っていいんでしょ？」って僕に
聞く人がいるんだ。
大事なことだから繰り返し言うけど、
ターンバックルは玉掛け用具ではないって
覚えてくれよ。
玉掛け用具ではないない枠式ターンバックルには
使用荷重の設定が無いってわけ。
使用荷重が設定されているリギンスクリューだけど、
用途は船のマスト、ポストの張り索に
使われるもので、これも玉掛け用具ではないんだ。
安全率や、試験荷重の設定が玉掛け用具とは
違ったりするんだけど、この話は難しいから
折を見て今度話すことにしよう。
玉掛け用具ではないターンバックルで
荷を吊っちゃうと、破断して吊り荷を落下させる
ようなことにもなっちゃうから、
絶対に吊らないって約束してくれよ。
「吊りバンド」ってあるよね。
「吊りバンド」なんて「吊り」って言ってるのに
吊ったら落ちちゃうよ（笑）
商材の使用用途を守らず使用すると、
危険なんだってことだよ。
君たち、今日も一日ご安全に！！！
吊り具ブログ「吊るのひと声！」
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