「モード係数」で見えないパワーを掴み取りなよ!
君たち、玉掛け作業をする前に
ワイヤロープの選定を出来ているかい。
前回はセットで使う玉掛け用具の刻印に
ついて書いたけど、覚えているかい。
読み返したい君たちは
ココから振り返ってくれよ。
さて今回は、ワイヤロープに掛かる荷重を
算出するときに便利な「モード係数」に
ついて書こうと思う。
ワイヤロープに掛かる荷重を算出することは、
ワイヤロープ径の選定に必要不可欠なこと
だから、君たちには確実に覚えてほしい!
玉掛け用具の掛本数と吊り角度の影響を
考慮したうえで、吊り上げられる最大荷重と
玉掛け用具の使用荷重の比のことをモード係数
と言うんだ。
上の表がモード係数表なんだけど、
この係数表を使って簡単に玉掛け用具
1本の使用荷重が算出できちゃうんだ。
計算式は下のとおりだよ。
この計算式を覚えれば、君たちも
玉掛け用具に必要な力がすぐに分かっ
ちゃうんだ。
例えば2tonの吊り荷を、2本吊りで
ワイヤロープの開き角度が50°の作業が
発生した場合で計算してみよう。
モード係数表を見ると、
モード係数は「1.7」となるよね。
計算式に当てはめると、
「1本のワイヤロープに必要な力=2÷1.7」
となり、1.18ton以上の使用荷重のワイヤ
ロープを選定することになるんだ。
簡単な計算だけど、計算を誤ると
事故につながる可能性もあるから、
注意して確認もしちゃいなよ!
ワイヤロープを選定するときの計算方法は
他にもあるんだけど、以前にこのブログで
書いてあるから、ココも確認しちゃいなよ!
ロープに掛かる荷重って見えないよね。
でも君たちが現場でサッと荷重計算が
できたら・・・
君たちは、周りの人達から
「君は天才だね!」なんて言われたり
するんじゃないかい(笑)
君たちは、簡単な計算方法を覚えて
ロープの選定を誤らないでくれよな!
吊り具の選定を事務所などでできる環境に
いる君たちはもっと簡単に、
ロープ径などを自動で計算してくれる
便利ツールも使ってくれよな。
名前は「D.C.吊る~ん」って言うよ。
君たち、今日も一日ご安全に!!!