この春からデビュー!初めての玉掛け作業 ~重心のとりかた~
君たち、先週ブラックホールの写真が撮れたっていうすごいニュースが入ってきたね。
僕は宇宙や天体に関して全然詳しくないから、
恥ずかしいけど今までブラックホールの写真が撮れなかったってことさえも知らなかったんだ。
色んなものを吸い込んでしまうものっていうイメージしか持ってなかったけど、
これからもっと色んなことがわかるようになるんだろうね。
宇宙の広さ、僕たちのまだ知らないこと・・・なんだかすごくロマンを感じるよ。
身近なところで言うと、色んなものを吸い込んでしまう僕のお腹もブラックホールみたいって言われるんだ。
まだまだ謎がいっぱいだよ。
なんだかロマンを感じないかい?
さて、ここから本題に入るよ。
先週から初めての玉掛け作業ということで、
この春から玉掛けデビューをする人向けに、覚えておいてもらいたいポイントを説明しているよ。
こんなこと知っているよ!っていうベテランの君たちも初心に戻って一緒に考えてみてくれよ。
先週は玉掛け作業をするときに大切な「質量目測」の話をしてきたね。
今日は「重心」の話をしていくよ。
重心を見極めずに玉掛け作業を行うと、荷が傾いたりして水平が保てなくなるよね。
そうなると玉掛け用具から荷が滑って落下の原因になるよ。
他にも荷のバランスが悪くなると玉掛け用具に大きな負荷がかかって、玉掛け用具が破損することも考えられるね。
よくある事故を例にして説明するよ。
丸鋼をワイヤで吊って地切りをするところだよ。
よく見るとクレーンフックの中心と荷の重心がずれているのがわかるかな?
このまま地切りをしてしまうと・・・
おっと危ない!
荷が揺れて作業をしている人に当たってしまったよ。
原因はクレーンフックと荷の重心があっていないまま地切りをしてしまって、荷が大きく揺れたからだよ。
かすり傷じゃ済まされないから君たちも荷の重心はしっかり見て玉掛け作業をしてくれよ。
地切りをするときも勢いよく荷を巻き上げるのではなくて
少しだけ荷を上げてから、荷の重心とクレーンフックの中心があっているのか、水平が保てているのか確認しないといけないよ。
くれぐれも傾いたまま吊り上げないでくれよ。
今日は玉掛け作業をするときに気を付けて欲しい「重心」について説明してきたよ。
玉掛け技能講習でも教えてもらう大切なところだからしっかり覚えておいてくれよ。
重心は高い位置にあるよりも低い位置にある方が安定するんだ。
重心だけで比べるとシュッとした背の高いハンサムボーイよりも
僕みたいに小さくてずっしりしている方が安定しているんだよ。
重心がステキ!って言われることは今までなかったけどね。
来週は偏荷重の重心のとり方を説明していくよ。
君たち、今日も一日ご安全に!