今月の一品! インカヘビーラウンドスリングの点検はしているかい?
先週、今年の漢字が発表されたね。
平成から令和になった今年、予想していた人も多かったと思うけど「令」だって。
その他にも「法令改正」で消費税が上がったり、自然災害での「警報発令」なんかの意味も込められているらしいよ。
今年の漢字が発表されると、色んなことがあったなーと思い返すよね。
今年もあと少し。
君たちにとって今年1年が無事に良い年だったなって思えるように、
今日も安全に気を付けて玉掛け作業をしようじゃないか!
さて、ここから本題に入るよ。
今日は今月の一品ということで、インカヘビーラウンドスリングの点検をチェックリストにして説明していくよ。
インカヘビーラウンドスリングは超重量物を吊り上げることができて、しかも吊り荷を傷付けにくい吊り具なんだ。
この写真を見てくれ。
これはスリングの表面布と芯体が破損している状態だよ。
この例だと、残存強度が20%ほど低下してしまっているんだ。
このまま強度が下がった状態でインカヘビーラウンドスリングを使ってしまったら
本来の力が発揮できないし、事故に繋がることが考えられるよね。
他の玉掛け用具と同じように、インカヘビーラウンドスリングも点検項目や廃棄基準があるんだ。
今回は点検項目をチェックリスト形式にしているから、君たちも一度チェックしてみてくれよ。
□ アイ、本体部などの表面布が破損して、芯体が確認できる。
□ 表面布の接合部及び連結部の縫糸がほつれて芯体が確認できる。
□ アイ、本体部などの表面布に、摩擦、熱などによる著しい毛羽立ち、変色、着色、溶融、溶解、腐食などの異常が認められる。
□ 汚れが激しいために、使用可否の判定ができない。
□ 芯体が部分的に硬くなって、太さの不均一さが目立つ。
どうだったかな?
これに1つ以上でも当てはまった場合は廃棄基準に達しているから、すぐに使用を中止してくれよ!
チェックが1つも無かったから大丈夫!って思った君たちもいるかもしれないね。
でも外観に損傷が無くても次の項目に当てはまっている場合は廃棄基準に達しているよ。
□ 屋内で使用する場合 使用開始後7年を経過したもの
□ 屋外で使用する場合 使用開始後3年を経過したもの
これに当てはまっている場合は廃棄してくれよな。
今日はインカヘビーラウンドスリングの点検方法をチェックリストにして説明してきたよ。
安全に玉掛け作業をするためにも、作業前点検をしっかりしてから作業をしてくれよ。
点検の仕方がわからない!難しい!って場合は僕に一声かけてくれよな。
ちなみにヘビーラウンドスリングを漢字で表すと「強」と「優」になるよ。
超重量物を吊り上げる強さと、吊り荷を傷つけない優しさがあるんだ。
「いや、二文字・・・」っていうツッコミは受け付けてないからね。
君たち、今日も一日ご安全に!