これから玉掛け作業をする君たちへ~「ご安全に!」の精神を忘れずに~
君たち今日はなんの日か知っているかな?
実は今日、4月20日は「女子大の日」っていわれているんだ。
1901年に日本で最初の組織的な女子高等教育機関として日本女子大学校(現在の日本女子大学)が開校したのを記念してつくられたらしいよ。
いまでこそ女性が大学に入るなんてのは普通になってるけど、昔はそうでもなかったんだ。
男尊女卑の考え方が残っていて、女性は家を守るのが仕事、っていう風潮が昔の映画や小説なんかをみても感じとれるよね。
僕の知り合いに結婚して子供がいる人がいるんだけど、その人の話を聞いてるとむしろ最近は男性のほうが立場が弱いんじゃないかって気にもなってくるよ。
だってその人は仕事が終わって家に帰ってきたら・・・おっと、これ以上書くとその人に迷惑かもしれないからやめておくよ。
君たちも男女分け隔てなく対等で平等な人付き合いができるようにしてくれよな!
さて、ここから本題に入るよ。
何回かに渡って玉掛け作業で気をつける基本的なことを紹介しているよ。
今回は、玉掛け作業をする現場でよく使われる言葉を紹介するよ。
「ご安全に!」
君たちも聞いたことがあるんじゃないかな?
よく使っているよ、って君たちもいるかもしれないね。
何年か前にも紹介したことがあるんだけど、新しい年度が始まった今だからこそもう一回説明しておくよ。
工事現場の朝礼やすれ違う時、電話を切る時にも「ご安全に!」ってお互いに言ったりするんだ。
言ってみれば挨拶のように「ご安全に!」って声掛けすることで、安全に対する気持ちを忘れないようにしているということだよね。
じゃあこの「ご安全に!」はどこから使われ始めたか知っているかな?
もともとはドイツで炭鉱夫の人たちが使っていた「ご無事で!」という挨拶のGlück auf(グリュックアウフ)が由来とされているんだ。
それが日本でも昭和28年頃からある製鉄所で使われ始めて、「ご安全に!」の声掛けが現場に浸透してきたらしいよ。
普段から何気なく使っている人も多いかもしれないけど、これを読んでくれてる君たちは相手のことを本当に思って「ご安全に!」って声を掛けてほしいんだ。
僕と君たちとの約束だよ。
ちなみに僕は女子大に入ったことがないんだ。
当たり前と言えば当たり前だけどね。
僕が持ってる女子大のイメージっていうと、「ごきげんよう」や「ごらんあそばせ」という言葉がバラの花と一緒に飛び交ってるんだけど、どうなのかな?
そうだとしたら「ご安全に!」ってのも女子大で流行ったりしてもおかしくないかもね。
「あらあなた、お出かけするんですの?では、わたくしはお祈りいたしますわ、あなたのことを想って・・・ご安全に!」
まったくもって違和感ない、いや、むしろ積極的に使ってほしい、っていうか言われたい!
・・・ちょっと変な方向に脱線しちゃったけど、これは「ご安全に!」がもっと広まるといいと思う気持ちが強すぎるせいなんだ。
・・・本当だよ。
相手のことを思いやる気持ちが安全に繋がるってこと、忘れないでくれよな!
君たち、今日も一日ご安全に!