「この綱がいいね」と君が言ったから
6月2日はロープ記念日。
というわけで、君たち、明日は「ロープの日」だよ。
毎年このブログでも書いているから、もう知ってるよって君たちも多いかもしれないね。
「ロ(6)ープ(2)」と読む語呂合わせからきてるらしくて、ワイヤロープ業界の認知度向上と、その安全の啓蒙が目的で制定されたんだって。
ロープのことは「綱(つな)」とも言うよね。
まあ一年に一度のことだから、この日の前後ではあらためてワイヤロープの安全のことを考えてみるって日にするといいんじゃないかな。
ところで、タイトルと最初の文章でピンときた君たちは、ひょっとして40代以上かな?
さっき僕の30代中頃の友達に「このタイトルでなにかピンとくる?」って聞いてみたんだけど、ピンときてなかったからね。
昔流行ったよねえ、サ〇ダ記念日。
おっと、年がバレちゃうかな。
まだまだ気持ちは若いつもりだから、これからも若い人に負けないようにがんばっていくよ!
・・・具体的になにが?って言われると、まいっちんぐ〇チコ先生なんだけどね。
さて、ここから本題に入るよ。
「ロープの日」の趣旨にちなんで、安全に関するところでひとつ紹介するね。
君たちは「玉掛けワイヤロープ」と「台付けワイヤロープ」って聞いたことあるかな?
まだ聞いたことないよーっていう君たち、このふたつの違いはすごく大事なことだから絶対に覚えておいてほしいんだ!
大きな違いとして覚えてほしいことってのが、「玉掛けワイヤロープ」は玉掛け作業に使用できるけど、「台付けワイヤロープ」は玉掛け作業には使用できないってことだよ。
とりあえずこれは絶対に覚えておいてくれよな!
っていうのも、いまでも玉掛けワイヤロープの置き場に、台付けワイヤロープが並んでいるってのを実際に見ることがあるからだよ。
台付けワイヤロープは荷を固定したりする時に使用するものなんだ。
下の表を見てほしい。
右の台付索(台付けワイヤロープのこと)は、加工法に規定もなくて安全率も4倍以上と玉掛けワイヤロープと比較して条件がゆるいんだ。
当然、これだけ見ても玉掛け作業に使用したら危ないってのがわかるよね。
クレーン等安全規則でも次のように規定されているよ。
(玉掛け用ワイヤロープの安全係数)第213条
事業者は、クレーン、移動式クレーン又はデリックの玉掛用具であるワイヤロープの安全係数については、六以上でなければ使用してはならない。
安全率が6倍以上でないと玉掛け用のワイヤロープとしては使用できない、そう書いてあるんだ。
法令で定められているから、それを守らなきゃならないってのも当然のことなんだけど、君たちには法令で定められているからってだけじゃなく、それを守らないと事故を起こしてしまう、最悪の場合は死んでしまうってことを意識しといてほしいんだ。
いつも言ってるけど、自分の身は自分で守らないとね。
だから絶対、台付けワイヤロープは玉掛け用には使用しないでくれよな!
「この玉掛けワイヤロープがいいね」って君たちは必ず言ってくれよな!
君たち、今日も一日ご安全に!