「玉」は慎重に扱ってくれよ!
君たち、突然だけどビリヤードってやったことあるかい?
実は昨日、7月20日は「ビリヤードの日」だったんだ。
1955年のこの日、ビリヤード場を風俗営業法の規制の対象外とする法案が成立したことから決まったらしいよ。
当時のビリヤードって、まだあまり健全なイメージじゃなかったんだね。
僕は学生のころによくビリヤードをやった覚えがあるよ。
もう〇〇年も前のことだけど、けっこうまわりの友達もハマってたような気がするし、競技人口も今よりは多かったんじゃないかな。
最近はビリヤード場も減ってきて、ちょっと寂しさも覚えるんだけど、大型の複合遊戯施設なんかでプレイできるところもあるみたいだね。
でもやっぱり、昔ながらのビリヤード場の独特な雰囲気ってのが好きだったけどなあ。
ところでビリヤードのことを「玉突き」とも呼ぶんだけど、重要なのは玉を突く(撞くとも言うね)時の位置だよ。
玉のどの部分を突くかで、玉の軌道や他の玉と接触した後の動きが変わってしまうから、慎重にしなきゃならないんだ。
やったことある人ならわかると思うけど、「ドローショット」や「マッセ」なんかをする時には通常とは違う場所を突くよね。
つまり、「玉のどの部分に力を入れるか」で、結果が違ってしまうということなんだ。
これは、玉掛け作業においても重要なことだから、説明しようと思うよ。
さて、ここから本題に入るよ。
君たちはそもそも「玉掛け」の語源は知っているかい?
前にもこのブログで紹介したことがあって、語源には諸説あるって書いてるんだけど、その中のひとつに「玉(球体)を吊る事のように難しい作業だから」っていうのがあるんだ。
たしかに、完全な玉を一般的な玉掛け用具で吊り上げようと思ったら難しいよね。
ちょっとしたバランスの崩れなんかで落ちちゃいそうだから、正確な位置に均等に力が加わるようにしなければならないよね。
これは、実は吊り荷が玉じゃなくても重要なことなんだよ。
君たちは玉掛け作業をする時、吊り荷の重心は気をつけているよね?
重心は、吊り荷の形状等によって位置が変わってくるから、注意が必要なんだ。
特に注意が必要なのが、「偏荷重」だよ。
これは、たとえば吊り荷の片側だけが重かったりする場合のことを言うんだ。
そういう場合、いつもと同じ位置で同じ吊り方をすると、重たいほうに傾いて最悪の場合落下してしまうよ!
解決策は何個かあるんだけど、今回はひとつだけ紹介するよ。
下の絵を見てほしい。
そう、チェーンスリングを使用するパターンだよ。
長さ調整機能があるチェーンを使用することで、偏荷重の吊り荷にも対応できるんだ!
これだと違う偏荷重の吊り荷の時に、違う玉掛け用具を用意することなく使い回しができることも多いから、そこもメリットだよね。
君たちも偏荷重の吊り荷の時の参考にしてくれよな!
ちなみに「玉」は、宝石のことを指していることもある(「玉石混淆」はここからきているんだね)んだけど、ちょっと精神論的な考え方をすれば、事故を起こしちゃいけない玉掛け作業の吊り荷ってのは全部「玉」と思うべきなんじゃないかな!?
ビリヤードの玉も、玉掛け作業時の玉も、どっちも慎重に扱ってくれよな。
君たち、今日も一日ご安全に!