時には被り物をする勇気も必要だよ
君たち、11月15日はなんの日か知っているかな?
小さい子供のいる君なら知っていると思うけど、七五三なんだ。
もともとは、3歳は髪を伸ばす「髪直」、5歳は初めて袴をつける「袴着」、7歳は本仕立ての着物と丸帯という大人の装いをする「帯解」をそれぞれ祝う意味があるんだって。
最近では、事前に記念写真だけ撮って、神社に参詣しないこともあるみたいだね。
僕もずいぶん昔のことだけど、祝ってもらったことをなんとなく覚えているよ。
昔だからかなあ、おしろいをして冠みたいなのとか被せられて、そう、ちょうどひな祭りの時のお内裏様みたいな恰好をさせられた気がするよ。
もう何十年も前なのに覚えているのは、たぶんそんな変な恰好をしたのが生まれて初めてだったからだろうね。
いわば人生初コスプレだったわけで、感情としては恥ずかしいって思いが強かった気がするから、それも記憶に残っている要因だろうね。
コスプレといったら最近すごく流行っているアニメがあって、有名人なんかがこぞって登場キャラクターのコスプレをするのが人気みたいだね。
僕はあんまりアニメを見ることはないんだけど、いろんなところで目につくからなんとなく覚えてきちゃうよね。
竹筒をくわえた女の子がいるんだな、とか。猪の被り物をした美少年もいるみたいだな、とか。どうやら人間と対立する鬼と戦っているけど、実は鬼も絶対的な悪というわけではなく、いわゆる勧善懲悪物とは一線を画しているのだな、とか。とかとか。
・・・うーん、いつのまにかけっこう詳しくなっている気がする今日この頃。
まあ、話をもとに戻すと、子供の頃の七五三コスプレにせよアニメのキャラクターコスプレにせよ、恥ずかしいという感情がなんとなく気持ちいいってのが人間にはあるんだろうね。
・・・ぼ、ぼ、僕は違うからね!
さて、ここから本題に入るよ。
今回は冒頭からコスプレについて熱く語ってきた(そうだったっけ?)わけだけど、玉掛け用具にもコスプレといっても過言ではないことがあるんだ。
次の写真を見てほしい。
君たちは見たことがあるかな?
そう、ベルトスリングのコーナーパッドだよ。
コーナーパッドの必要性について、少しだけおさらいしておこうか。
繊維スリングっていうのはスリングの中で特に摩耗や横滑りに弱いスリングになるんだ。
だから、特に角張った物を吊り上げる時や、横滑りが発生しやすい吊り荷の時なんかには、絶対!にコーナーパッドを使用する必要があるんだ!
何回も言っているからしつこいよミスターT、って思うかもしれないけど、ほんとに危ないから必ず守ってくれよ!
ところでコスプレだけど、コーナーパッドってのも一種のコスプレと言えるかもしれないよね。
ベルトの上に被り物をして大切な中身を守ってくれる・・・すべてのコスプレイヤーたちもこうありたいもんだね(?)。
・・・あ、僕も被り物をしてるんだった、そもそもコスプレじゃないか。
コスプレの上にコスプレをすると、もうなにがなんだか。
君たち、今日も一日ご安全に!