玉掛作業 事前準備のあれこれ①
もう1月が半分過ぎようとしているね。
君たち、今日が何の日か知ってるかい?
今日は小正月らしいんだ。
あまり聞き覚えがない言葉だけど、1月1日を中心とした正月行事「大正月」に対し、1月15日に行われる行事のことを小正月というそうだよ。
小正月に行われる伝統行事の1つに、なまはげがある。
「泣く子はいねがー」って鬼が家庭訪問するあれだね。
この行事は、1年の病気や厄を追い払う効果を形にしたものとされているんだ。
あと、囲炉裏にあたってばかりの怠け者の足にできたナモミ (方言で火に長くあたったときに皮膚にできる赤いまだらの模様のこと)を剥いて懲らしめ、真面目な人間にするという意味もあるんだって。
正月は怠けすぎたっていう君たちがいたら、心身を切り替えて、玉掛け作業の事前準備を怠らないようにしようね。
玉掛作業の事前準備について、2回連続でお届けするよ。
再来週以降に準備項目を深堀りした内容もいくつか紹介するから、是非見てくれよな!
じゃあ今回は、玉掛作業の事前準備について5つ説明していくよ。
準備① 吊り荷の情報を正確に確認すること
重さ・大きさ・形状・材質などは確認しておく必要があるね。
「だいたいこれくらいの重さかな?」なんて適当に考えて玉掛け作業を始めないでくれよ。
勝手な判断は、事故の元になるからね。
準備② 荷の重心を見極めること
重心を見極めずに玉掛け作業をおこなうと、荷が傾いて水平が保てなくなるよ。
「なんとなくこのあたりが重心かな?」なんて軽い気持ちで決めていないかい?
水平が保てなくなると、玉掛け用具から荷が滑って落下の原因になるよね。
複雑な形の吊り荷で重心がとりづらいってときは、例えば少しずつ地切りを繰り返して調整なんかをしてみてくれよ。
準備③ 玉掛けの方法を決めること
吊り荷をどうやって吊り上げるのか、どう移動するのかという事を、一緒に作業をする人たちと共有することが大切だよ。
チームで同じ情報を共有しておかないと、「え!そんな場所に立ってると危険だよ!」なんてことも起こるからね。
チームファーストの気持ちを忘れずに玉掛作業してくれよな。
準備④ 荷に適した玉掛け用具を選ぶこと
さっきチェックした吊り荷の重量に合う玉掛け用具を使ってくれよ。
使用荷重が合っていない玉掛け用具を使ってしまうと、破損の原因になって、最悪の場合は、吊り荷が落下することも考えられるよね。
玉掛け用具の選定に迷ったときは、僕に相談してくれよな。
準備⑤ 玉掛け用具を点検すること
君たち、傷のできたシャックルや、変形しているフックをそのまま使い続けていたりしないかい?
もったいないっていう気持ちはわからないでもないけれど、何かあってからでは遅いからね。
事故を起こさないようにしっかりと点検してくれよ。
休みの間にシャックルが錆びちゃってたってこともあるかもしれないからね。
最近は、各地で大雪が続いているね。
僕の地域でも久しぶりに雪が降ったんだけど、こけかけたよ。
歩き方を調べておけばよかった。。
なにごとも事前準備は大切だね。
君たち、今日も一日ご安全に!