玉掛け作業の基本②
君たち、突然だけど今日4月9日は何の日か知っているかい?
実は4月9日は、「大仏の日」なんだって!
天平勝宝4年(752年)4月9日に、東大寺で大仏の目に筆で瞳を描いて魂を迎え入れる「大仏開眼供養」が
行われたことにちなんで制定されたらしいよ。
奈良の大仏といえば、「柱くぐり」が有名だよね。君たちは、したことあるかい?
いまは感染予防でできないみたいだけど、
大仏様の鼻の穴と同じ大きさの柱の穴をくぐると、無病息災のご利益があると言われているよね。
僕は、頭は通るけど腹回りがつっかえるから一度も通れたことがないよ。
調べてみたら、成人男性が通るのは難しいみたいだね。ほっとしたよ。
さて、ここから本題に入るよ!
新年度ということで、先週から続いて玉掛け作業の基本について説明しているよ。
まだ読んでいない君や、忘れちゃった君はここから読んでくれよな!
今日は、玉掛け用具を使う前に重要な2つのポイントを説明するよ。
基本④「玉掛け作業中は、立ち位置が大事!」
例えば、クレーンで玉掛け作業をしている現場で
僕は違うところが気になってクレーンに背を向けて立ってしまったとするよね。
こんなことをしてしまったら君たちはどうなると思うかな?
いつの間にか、つり荷の下に入っちゃった!ってことや、運搬経路に侵入してしまった!
などの状況になる可能性があるんだ。
吊り荷の下に入ることや、運搬経路に入ることは
どんなに安全に作業をしていても不測の事態が起きた際に、事故に巻き込まれる可能性がすごく高いんだ。
だから、玉掛け作業を目で見て確認できる場所に位置することが大事なんだ。
目で確認できるからと言って、吊り荷の下に入るなんてことは、しないでくれよな。
玉掛け作業の安全に係るガイドラインにも
「クレーン等運転者および玉掛け者を視認できる場所に位置すること」と書かれているよ。
他にも3・3・3運動で「吊り荷から3m離れる」と言われているよ。
あと、もう受けたって君もいるかも知れないけれど、
玉掛け技能講習の実技でも「退避ヨシ!」ってやったりするよね。
基本⑤「玉掛け作業中は、周りのひとの安全も守る!」
例えば、玉掛け作業を監視しているときに
作業員や第三者が吊り荷の下に入っていたり、運搬通路など危険な場所にいたりしたら君たちはどうする?
そう!だれかが危険な場所に入ろうとしている場合は、
事前に「吊り荷がくるからよけて」など声をかけて安全なところに誘導するのが正解なんだ。
いちはやく危険を発見できるように、
他の作業員や第三者が吊り荷の近くにいないか、危険な場所の近くにいないかなど確認することが大事なんだ。
玉掛け作業の安全に係るガイドラインにも
「関係労働者の退避状況と運搬経路に第三者がいないことを確認すること」と書かれているよ。
2週に渡って、玉掛け作業の基本ってことで
事故を起こさないための心構えや作業中に特に気をつけなきゃいけないことについて説明してきたよ。
新年度から君たちにケガをしてほしくないからね。
ちなみに奈良の大仏は年に1度、120人近くで掃除と点検が行われているそうなんだ。
普段は立ち入り制限されていて、大仏様に触れることはできないから
直接さわることができるなんて、羨ましいよ。すごく、ご利益ありそうだしね。
120人近くでするなんて、いったいどんな感じなんだろうね!
君たち、今日も一日ご安全に!