突然だけど君たちの家には変わったルールは、なかったかい?
この間突然思い出したんだけれど僕の家では、今思えば変なルールがあったんだ。
それは、「耳かきをするときには、家族みんなに宣言してからする」っていうルールだよ。
ずっとそのルールが普通だと思って過ごしていたけれど、今思えば変わったルールだったなって思ったけど
よく考えてみると、耳かきしている人にぶつかったりしないように気をつけなきゃ!って思うから
家族の安全のために良いルールだよね!
玉掛け作業でも安全のために、たくさんの決まりがあることは君たちも知っているよね。
玉掛け作業のルールは、事故が起きないように
法令やガイドライン、JIS、玉掛け技能講習の資格など、厳しい基準で定められているんだ。
じゃあ、基準を破った場合どうなるか知ってるかい?
実は基準を破った作業員ではなく、事業者が
労働安全衛生法で「労働者の安全と健康を確保するようにしなければいけない」って
定められていることから罰せられることがあるよ。
上記を守るのは最低限の決まりなんだけれど、「もっと安全性を高めたい!」と思っている会社もあって、
そういったところでは、もっと厳しい基準で独自にルールを作っているんだ!
今日は、その企業独自のルールをちょっとだけ紹介していくよ。
君たちが、安全に作業する参考にしてくれたら、嬉しいよ。
まず、1つ目は、「繊維スリングを使用するときは、JIS認定品以外は使用しない!!」
っていうルールを決めている会社があるんだって!
JISについては、知っている君が多いと思うんだけれど、改めて簡単に説明するね。
JIS(日本産業規格)は、日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格で
安全性、および信頼性を高めるために統一規格化されたものを指すんだ!
JIS認定品は、定められた規格に適合した品質でJISマークが表記されているよ。
昔は日本工業規格だったんだけど、それが2019年7月に日本産業規格に変わったんだよ。
JIS規格があるってことは、規格外品っていうのも存在しているんだ。
JIS規格外品は、耐力保証の有無を製造会社に確認する必要があって
JIS品と比較すると品質面で劣っているものもあるんだ。
用途によって、それで充分な場合に使われているよ。
ただし、メーカーによってはJIS規格外でもJIS以上の品質を満たした製品を製造しているよ。
みんなも知ってる「強力長シャックル」なんかもその一つだね。
JIS認定品は、必ずしも最高の品質ではないけれど、
基準がしっかり決められていて、品質が安定している点から選ばれやすいんだ。
ここまで書いたらもう分かってくれたかな?
そう、「繊維スリングを使用するときは、JIS認定品以外は使用しない」という
独自ルールを採用している会社は、ひょっとしたら品質面で劣っている繊維スリングも
市場に出回っているかもしれないから、それを使用してしまう、つまり事故につながってしまうことを
避けるために「JIS認定品しか使用してはならない」としてるんだね。
ちなみに繊維スリングの中の、ベルトスリングは1~4等級までJIS規格があって
等級が高いほど同じベルト幅でも、最大使用荷重が大きくなるよ。
2つ目は、「繊維スリングは、使用開始から1年以上経過したものは使用しない!!」
ってルールを決めている会社があるんだって!
繊維スリングは見た目に損傷や異常が無くても、
屋内で7年、屋外では3年と使用状況にあわせて、使用期限がJIS規格で定められているんだ。
もちろん使用前の点検で異常が見つかったときは、使用期限がまだ先でも廃棄処分してくれよ。
繊維スリングはワイヤロープやチェーンスリングに比べると、耐熱性、摩耗、対候性(太陽光)に弱く
過酷な環境下では、早く繊維が劣化する可能性があるんだ。
そのことから、JIS規格で使用できる期限を定めているんだけれど
独自ルールを定めている企業は、「万が一」を無くすために
繊維スリングは使用開始から1年で例外なく使用しないって決めているんだって!
事故を起こさないために、独自で厳しいルールを決めて取り組んでいるなんてすごいよね。
玉掛け作業のルールは作業をしている君を守るためのルールだから、決まりを守って作業してくれよ。
今日は、企業の独自のルールを紹介したよ。
今日紹介したこと以外に、何か取り組んでいることがあれば僕に教えてくれよな!
ちなみに、家族に耳かき宣言された時の僕はこんな感じだよ。
君たち、今日も一日ご安全に!