玉掛け作業をはじめる前に知ってほしい事

君たち、今日から新年度だね。新入社員が入社したところも多いんじゃないかな?

僕の会社にも新入社員が入ってきてくれたよ。

君たち新入社員に、まず教えることは分かってるよね、、。

そう!このブログ「吊り具ブログ「吊るのひと声!」」の事を教えてあげてくれよな!

ということで今日は、これから玉掛け作業をはじめる君たちに向けて、
玉掛け作業をはじめる前に知っておいてほしいことを紹介するよ。

ベテランの君も新入社員や玉掛け作業になれていない人に教える時の参考にしてくれよな。

 

まず初めに、玉掛け作業とはクレーンを使用する作業を行う際に
クレーンのフックに荷を掛けたり外したりする作業の事だよ。

もう少し詳しく言うと、クレーンなどを使って荷を移動させるとき、
使用するワイヤロープなどの玉掛け用具の選定、荷の吊り上げ、吊り荷の誘導、吊り荷の着地、
玉掛け用具の取り外しまでの一連の作業のことをいうよ。なんとなくイメージできたかな。

 

クレーンで運ばなければいけないような重量物を扱う事から、
実は危険と隣り合わせの作業でもあるんだ。

実際、事故は毎年発生していて、令和2年ではクレーン等によって発生した労働災害による死傷者数が1589人、死者数は42人となっているよ。

事故を起こそうとする人はいないのに、これだけの死傷者がでているんだ。

 

1つ事例を紹介するね。

天井クレーンを使用して荷を運搬していたところ、荷を下ろす場所に物が落ちていたんだ。

クレーンの操縦者Aは、もう降ろす位置まで来た時に何か落ちていることに気が付いたので、
近くにいた作業員Bに落ちているものを拾ってもらうように頼んだよ。

頼まれた作業員Bが吊り荷の真下の物を拾い、荷の下から出ようとしたとき、
吊り荷が玉掛け用繊維ベルトから抜け落ち、作業員Bに落下し下敷きになったんだ。

 

この事例を見たら「こんな事をすれば、事故が起こるのは当たりまえだ!」ってベテラン君は
思うかもしれないけれど、実際には吊り荷の下に絶対に入らないことや、使用荷重を守ること、
玉掛け用具を点検するなど、当たり前のことが守られていなくて起きる事故が繰り返し発生しているんだ。

だからこそ基本的な安全対策をしっかりとして、事故なく玉掛け作業をしてほしいよ。

 

そのために、まず玉掛け作業の資格を取ってくれよな!

新入社員の君はひょっとしてまだ知らないかもしれないけれど
玉掛け作業をする人は資格を持った人でなければいけないって法令で定められているんだ。

資格を持っているってことは、関連する法令や玉掛け用具、玉掛けの方法などの知識を
持っているってことだから、安全に作業することができるよね。

資格を持たずに玉掛け作業をすることは、たとえ指示されても絶対やめてくれよな。

法令違反で罰せられるだけじゃなくて、とても危険だよ!

 

資格には「玉掛け技能講習」と「玉掛け業務に係る特別教育」があって、
玉掛け作業を行うときのクレーン等の吊り上げ荷重の大小によって、区別されているよ。

興味がある君は、「玉掛け技能講習」って検索したら、
講習内容の動画や、講習を受けれる会場を探せるから調べてみてくれよな。

また、これらの資格を取得した後も、一定期間ごとに「再教育」を受ける必要があるよ。

 

そして!いつも言ってるんだけれど、どんな時でも「安全第一」っていうことを覚えてくれよな!

何よりもこれが一番大切なことだよ。

「危ない気がする」って思っても「まぁ大丈夫だろう」と行動してしまったら、
事故に繋がる事だってあるんだ。

事故を起こさないため、巻き込まれないためにも「安全第一」を
常に忘れないように意識して行動してくれよな!

 

春って新しいことを始めるのに、ぴったりな季節だよね!

ミスターT

君たち、今日も一日ご安全に!