雨の日は無理しない

君たち、来週6月21日は夏至だね!

夏至は「1年で最も日が長い日」で、昔は太陽の力が最も強まる日と考えられていたんだって。

冬至は、かぼちゃを食べて柚子湯に入る習慣があるけど、
夏至は何を食べるとか、何をするとか知らないなと思って調べたよ。

全国的な風習はないみたいだけど、各地で様々な風習があって、関西地方の一部では、
タコの足のように、田んぼに植えた苗の根がしっかり地面に根付くようにとタコを食べるんだって。

僕も関西人として、これから夏至はタコを食べるようにするよ。

タコを食べるなら、やっぱり刺身かな?

 

そういえば今週から梅雨に入ったね!

君たちが玉掛け作業をするときは、屋外で作業することも多いのかな。

屋外で作業する時、やっぱり天気は気になるよね。

ということで今日は、天気が悪い日の玉掛け作業について話していくよ。

 

どのくらいの天気だったら作業を中止したほうがいいんだろうって思ったことはないかい?

天気に関しての決まりは、意外と玉掛け作業者教本に載っていないことが多いんだ。

 

移動式クレーンの免許を持っている人なら知っているかもしれないけれど、
労働安全衛生規則の第522条で「事業者は、高さ2m以上の箇所で作業を行う場合において、
強風、大雨、大雪などの悪天候のため、当該等作業の実施について危険が予想されるときは、
当該作業を中止しなければならない」と定められているんだ。

また、クレーン等安全規則でも
事業者は、強風のため、クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは、
当該作業を中止しなければならない。」と定めているよ。

 

この強風というのは、10分間の平均風速が毎秒10m以上の風の事で
大雨は降雨量50mm以上の雨、大雪は1回の降雪量が25cm以上の雪の事を指しているよ。

風速10mの風は、日常生活でも少し歩きづらく感じる程度の強さなんだ。

人が転んだりすることは、めったにないみたいだけど、
屋外のクレーン作業は風の影響を大きく受けるから、強風時にはクレーンが倒れる危険性があるんだ。

クレーン作業が危ないということは、もちろん玉掛け作業も危ないということだよね。

だから少し風が強いかな?と思ったら、風速計で風の強さを確認してくれよな。

 

それ以外の時でも、今日は風が強いから危ないな~とかきっと思うよね。

そんな時は台風や注意報・警報を、中止の目安にすると判断しやすいかもね。

 

また、連日の作業で明日も使うから!とクレーンに玉掛け用具や荷を吊ったまま放置してはいけないよ。

もし屋外で玉掛け用具や荷を吊ったまま放置していて、予測できない強風が吹いたら、
周囲にある物に当たって破損させたり、落下事故を起こしたりする危険性があるんだ。

屋外での作業を例に出したけど、屋内でも同じだよ。

クレーン等安全規則 第32条に
「事業者はクレーンの運転者を、荷を吊ったままで、運転位置から離れさせてはならない」
「運転者は荷を吊ったままで、運転位置を離れてはならない」と決められているんだ。

だから、屋内・屋外どちらのときもクレーンから離れる時は、
クレーンに吊りっぱなしの吊り荷や玉掛け用具がないか確認してくれよな。

 

雨や雪の日は、足元が滑りやすくなるのはもちろんなんだけど、
ワイヤロープなどの玉掛け用具も滑りやすくなって危険だよ。

強い雨になれば、視界も悪くなり、雨音で声や音も聞こえづらくなるよね。

そんな中で玉掛け作業を安全にこなすのは難しいから、
ちょっとこの雨の中で作業するのは危ないかな?と感じたら中止を検討してしてくれよな。

 

今日は、天気が悪い日の玉掛け作業について話したよ。安全第一!無理は禁物だよ!

 

君たち、今日も一日ご安全に!